プリント工場見学

 一気に30枚くらい装着されます
今日は、興味のある人には、なかなか間近で見ることのできない、結構面白い写真満載ですので、是非下までご覧ください。
昨年の末に、アトリエぷらりの営業を担当して下さっているSさんと、プリント工場の見学とご挨拶にいってきました。
場所は埼玉県某所。まさに当店のウエアをプリントしているところへ伺ってきました。
工場では、たった一人の職人さん(社長さん)が作業をしています。たたみ作業や煩雑な業務をお姉さんがお手伝い(専務さん)。さらに、繁忙期はパートさんやアルバイトさんがお手伝いするのですが、刷り込む作業は、すべて一人の職人さんによって行われています。朝は5時くらいから夕方まで毎日毎日これを続けているそうです。とても大変なお仕事です。
 これが版
最初に、アトリエぷらりのTシャツプリントについて少々お話ししたいと思います。当店のウエアは、現在のところすべてシルクスクリーンプリントという技法でプリントされております。どういう技法かは、ここでお話しするよりも写真を見て頂いた方がわかりやすいかと思いますが、要は版にインクを刷り込んでいく技法です。
 インク台。すげ〜
インクの色や配置は、指示書を製作し、工場に伝えます。色の指示は、DICという色パターンで伝えるのですが、当方で指定したDIC色からインクを混ぜてそれに近いインクを作り上げてくれます。上の写真の真ん中あたりにあるのが、DICチップという色見本です。
さて、次に、プリント工程の一連の流れをご紹介したいと思います。
 プリント作業中
まず、プリント台にウエアをセットします。これに1着ずつ版をあて、1枚ずつインクを刷り込んでいきます。
これを追いかけるように乾燥機がかけられ、インクを乾燥させていきます。
更に、もう1回上塗りをし、再び乾燥。色がしっかり出ない配色の時は、もう一度上塗りする事もあるそうです。
上の写真がその模様です。真ん中の機械が乾燥機。奥が上塗り中の職人さんです(「俺の写真は撮るなよ!」っていわれたんですが・・・写っちゃったんだから仕方ないですね)
 できあがり
できあがったら、作業台に移し、袋詰めがされて梱包。当方へ納品されてきます。
 情報源
フィルムでできている描画は、何に使うのかというと、実際のプリント位置を決める時にウエアにこれをあてて、配置を決めるのです。これにより版をウエアに据える位置を絶妙に調整していくのですが、まさにこれが職人技!言葉では表現できません。
私の作った指示書を見て、作業が進められるのですが、指示書に間違いがあるとイメージしていたものと違う物ができあがってしまうので厄介です。私にとって、版データの製作と指示書製作は、最も苦手な作業な上に、気も使うし時間もかかる嫌いな作業です。
  版の山
倉庫には版が山のように積まれており、どれが何の版なのかは右の写真のように明記されています。大体1年で処分されるのですが、基本的に当方の版は1年を超えても保管して頂いています。乱雑に積まれているように思えますが、大体どこにどの版が置かれているか覚えているとのこと。「…たまにすげ〜探すよ」とも(笑)

たった1枚のTシャツができあがるまでにはたくさんの工程があります。工程の一つ一つが流れて、Tシャツが納品されるまでに最低でも2週間かかります。繁忙期は1ヶ月くらいかかるのですが、上の写真を見て頂ければ納期に時間がかかることもご理解頂けるかと思います。作業のほとんどが手作業で、とても大変なことばかりです。

…でも。お客さんからいただく、「とても気に入りました」とか「これからも頑張ってください」といった声がとても励みになります。逆に、お気に召さなかった方もいるに違いありませんが、これからも頑張って、精一杯イイものを作っていきたいと思います。