アンコウの吊るし切り

先日、大洗に家族で旅行に行ってきました。そのとき宿泊したホテルで「アンコウの吊るし切り」を調理長がひろうしてくださいました。

アンコウの七つ道具といいますが、七つ道具とは・・・ひれ、皮、えら、肝、胃、ぬの、だい身のことだそうです。夕食であんこう鍋をいただいたのですが、こちらのホテルのあんこう鍋はたいへん美味しくいただけました。奥方と汁までペロリでした。私としては皮、ひれの二つが一番美味しかったです。さて、この写真のアンコウですが、13.5キロあるそうです。大変大きなものです。大きくなるあんこうはすべてメスで、オスは大きくならなく市場価値もないそうです。「ぬの」というのはあんこうの卵巣、卵のことなのですが、オスにはこれがないから七つ道具が揃わないわけですが、大きくなるアンコウはすべてメスなので「ぬの」のない大きなあんこうはいないことになります。

吊るし切りをしていくと、皮がはがされ(2番目の写真。これが快感らしい)てからあっという間に骨だけになってしまいました。3番目の写真は大きな肝が取り出された瞬間です。最後の写真が「ぬの(卵巣です)」このように布のような卵巣なので「ぬの」というそうです。面白いことに、アンコウの胃袋に入っている内容物はなるべく調理場であらかじめ抜いてくるそうです。というのは、吊るし切りは食事の前に披露してくれるのですが、内容物のグロさにお客さんの気分が悪くならないようにする配慮だそうです。まあ、消化されている途中の魚やイカは臭いし見た目もグロイですよね!なんにしてもお見事な捌きぶりでした。