釣人料理 甘鯛とその外道達


釣ったその日は、奥方の要望もあり甘鯛を鍋で堪能。身が柔らかいので昆布締めにすることが多いが、甘鯛特有の身の甘さを堪能すべく、お刺身も食べました。身質は柔らかいですが、舌にまとわりつくような甘さがたまりません。
 
ガンゾウヒラメはわんさか釣れました。アカボラやカナガシラもいっぱい!そこで有名フランス料理シェフ「ボンジュール千野」さん(同行者の千野さんのことです)から教わった方法で雑魚からスープをとりました。鱗と内臓の処理をした雑魚達に塩をして熱湯で洗い、冷水で掃除をして水から煮ました(細かい作業は我流です)。煮込む時間が重要とのこと。灰汁を取りながら煮ること20分で透明な綺麗なスープになりました。ちょこちょこ味見をして「この辺だな!」というところで火を止め(今日は沸騰してから30分少々でした)、濾しておさかなスープのできあがりです。煮すぎると魚特有の臭みが出てくるそうです。1時間以上煮ては絶対に駄目とのことですから、40分を目処に煮てみるといいでしょう。今回はこのスープを「野菜スープ」、「甘鯛の白ワイン蒸し」、「リゾット」で利用しましたが、魚の旨みがあふれ出る贅沢なスープです。
●アカボラと野菜の蒸し物

アカボラとカナガシラを3枚におろし、カブやエリンギなどと蒸しました。出汁をお好みに調味し、最後に片栗でとろみをつけます。できあがった「あん」を蒸し物の上にかけて完成です。本命の甘鯛でなくても美味しくいただけます。蒸したときにでたスープは「あん」の出汁に加えて利用します。
●甘鯛と浅蜊の白ワイン蒸し

私の得意料理で、主にオニカサゴカサゴでやる料理です。ニンニクのみじん切りとバターを敷いて熱した浅広な鍋に塩コショウした甘鯛を並べ、浅蜊と共に蒸し焼きにします。バターが焦げる前に、スープ(今回は雑魚からとりましたが、浅蜊や魚そのものからも出るので湯でも大丈夫です)適量と白ワイン50ccほどを回しかけ、更に蒸し焼きにしていきます。魚が蒸し上がり、浅蜊がすべて開いたら、火を強めてスープの水分を少々飛ばして汁を濃縮させます。これで完成。最後に青いモノをあしらって熱々をいただきます。
●野菜のスープおさかな仕立て

アカボラやカナガシラでとったスープをまさにスープにします。まずお好みの野菜をさいの目にカットし、30分ほど煮あげます。今回は、イタリアントマト、タマネギ、ニンジン、ブロッコリーの芯、エリンギなどです。トマトは最後の10分くらい煮るだけでいいでしょう。こまめに灰汁を取り除くのを忘れずに!澄み切った美味しいスープになります。これに魚からとったスープを合体させ、市販のブイヨン1カケとお好みで塩少々で味を調えてできあがり。なんだか本格的な味に仕上がりまして、作った本人もビックリの旨さでした。
●ガンゾウヒラメの唐揚げ

とにかく釣れまくったガンゾウ君は何枚かは干物に変身♪何枚かは唐揚げになりました。処理したガンゾウ君に片栗粉をまぶして2度揚げするだけ。必ず2度揚げしてパリパリ食べるのが美味しいです。素揚げをポン酢で召し上がるも良し、醤油を少々垂らしてたべるも良し!パリパリと香ばしい唐揚げをいただきました。
●おさかな風味リゾット

出汁が出尽くしたアカボラの身もほぐして入れちゃいます。今回は浅蜊のむき身も入れて旨みを増幅させました。雑魚からとったスープとバター1カケで浅蜊を煮て白ワインを加えてアルコールを飛ばします。ご飯1膳分ほど(2人前になります)を入れて中火の弱火くらいでコトコトと煮ます。ここにとろけるチーズ少々とほぐし身を加え、さらっと煮込んで完成です。体が温まりました。